6つの専門外来

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膝関節専門外来について

膝関節のスペシャリスト

甲斐 秀顯

整形外科・膝関節疾患、医学博士
日本専門医機構認定、整形外科専門医

歩くのがつらいと感じたら早めに受診を

この地域では、歩き始めや立ち上がる時などに膝が痛むという中高年世代が多く見られます。肥満の方に多く見られることから運動などで減量することが第1の改善策ですが、歩くのがつらいほどでしたらまずはご来院ください。注射等で痛みの緩和ができます。また「変形性膝関節症」の患者さんには、自分の骨や関節を残しながら手術する「高位脛骨骨切術」という方法であれば、制限なく元の生活に復帰できます。また、高度に変形してしまった膝では人工膝関節置換術が行われます。そのほか、スポーツ競技者らの前十字靱帯再建術も行っています。

内側半月板後根断裂について

金古 琢哉 (非常勤)

整形外科専門医
関節疾患・関節鏡手術
日本整形外科学会、整形外科専門医

膝関節について

膝関節は、大腿骨と脛骨、そして膝蓋骨から成っています。脛骨の関節部分はほぼ平らな形をしており、その上を大腿骨の丸い先端が転がるようにして動きます。平らな板と丸いものの組み合わせで、それが転がるという仕組みのため、とても不安定です。
そのため、大腿骨と脛骨をつなぐ、主だった四つの靱帯と半月板が、膝関節を安定させるために重要な役割を果たしています。関節の内面は滑らかな軟骨で覆われ、その間には半月板と呼ばれる組織があります。そして、関節部分は関節包で包まれており、その内側の滑膜から関節液が分泌され、潤滑機能を維持しています。これら軟骨、半月板、そして関節液が働くことによって、膝関節は滑らかに動きます。曲がる角度は、正座をする時で150度前後、しゃがんだ時で約120度、そして歩行時では60度前後です。

変形性膝関節症について

変形性膝関節症とは、ひざ関節の軟骨がすり減ることで膝に痛みが起こる病気です。
通常の膝関節は、表面に軟骨で覆われています。この軟骨があることによって関節の動きを滑らかにしたり、衝撃を和らいでくれる働きがありますが、年と共に軟骨の摩擦で徐々に磨り減り、大腿骨と頚骨との間隔が狭くなってきます。さらに軟骨の摩擦が進行してくると、関節の土台の骨(軟骨下骨:なんこつかこつ)が露出したり、骨棘(こつきょく)といった骨そのものの形が変わってしまうことがあります。

  • 正常
    正常
  • 変形性膝関節症(進行期)
    変形性膝関節症(進行期)

変形性膝関節症になりやすい人

  • 運動不足の方
    あまり身体を動かしていないと、関節も固くなり、筋肉も衰えて関節への負担が大きくなります。
  • 長時間の激しい運動を行っている方
    運動不足とは逆に、激しい運動を行うことで膝への負担が大きくなる場合があります。
  • 肥満気味の方
    肥満になってくると膝に掛かる負担が大きくなっていき、症状が出やすくなります。
  • O脚気味の方
    膝が外側に曲がっていると、内側の軟骨が磨り減りやすくなり、症状が出やすくなります。

人工関節置換術(TKA)について

人工膝関節置換術は、技術も飛躍的な進歩を遂げ、国内においては年間8万件以上の手術が行われており、今や一般的な治療法となっています。人工膝関節置換術の一番の目的は、「関節の痛みの除去」ですが、ほとんど歩けなかった方が歩けるようになったり、外出困難だった方が旅行できるようになったり、生活の質(QOL)の大きな改善が望めます。

人工膝関節置換術から15年経った後も96%以上の人工膝関節がよく機能しており、医療用、生体適合性の高い「チタン」、「超高分子量ポリエチレン」などの素材の開発などにより、幅広い年齢層に対応できるようになっています。
※人工関節の耐用年数は個人の体重、年齢、活動レベルやその他の要因によって異なります

加齢とともに軟骨の損傷、変形が進み、さらに体重の負荷などの要因も加わって変形した膝関節を、人工膝関節によって本来の状態に戻すことを目的とした手術療法です。

  • O脚に行う内側のみの変形性膝関節症

    施術方法

    O脚をX脚に切りそろえ、内側への荷重を減らし、外側に荷重がかかるようにします。

  • 両側に進行した関節炎

    全置換術

    傷んだ膝関節全体を置き換えます

各疾患について

疾患名説 明
変形性膝関節症
へんけいせいひざかんせつしょう
治療について( 人工関節置換術高位脛骨骨切り術
前十字靭帯損傷
ぜんじゅうじじんたいそんしょう
治療について( 前十字靭帯損傷
後十字靱帯断裂
こうじゅうじじんたいだんれつ
治療について( 後十字靱帯断裂
内側半月板後根断裂
ないそくはんげつばんこうこんだんれつ
治療について( 内側半月板後根断裂