6つの専門外来

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股関節専門外来について

股関節のスペシャリスト

院長 池田 清豪

整形外科・スポーツ整形外科

寝たきりにならないために

股関節の軟骨が加齢によりすり減って起こる変形性股関節症や、骨粗しょう症が進み軽い転倒でも股関節周囲を骨折してしまう例が増加しています。股関節痛は歩行困難を引き起こしますし、高齢者の股関節周囲骨折も寝たきりの原因となりますから、当病院では自立生活ができるよう人工関節置換術等の手術を推奨しています。術後は回復期病棟で、理学療法士や看護師が一丸となってリハビリテーションを支えます。

人工股関節のスペシャリスト

金古 琢哉
部長 金古 琢哉

整形外科・スポーツ整形外科

「青春」を取り戻す

関節は若い時から少しずつ悪化していってますが、症状が著明になってくるのが歳を取ってからなので、強い変形で我慢しきれなくなり受診される高齢者様が多く見られます。寝たきりから、歩けるようになって旅行や色んな場所に行きたい。そんな願いを叶えるお手伝いをします。

人工股関節置換術(THA)について

「人工股関節置換術」は、技術が飛躍的な進歩を遂げ、国内においては、年間5万件以上の手術が行われており、一般的な治療法になっています。人工股関節置換術の一番の目的は、「関節の痛みの除去」です。ほとんど歩けなかった方が歩けるようになったり、外出困難だった方が外出できるようになったり、生活の質(QOL)の大きな改善が望める手術です。股関節疾患が原因で、左右の脚の長さが異なってしまい、歩行時、大きく横にゆれたり、片脚を引きずって歩くなどの歩行障害が起こることもありますが、人工股関節手術では、このような歩行障害の改善も期待できます。人工股関節置換術の手術から15年経った後も、97%以上の人工股関節がよく機能しています。さらに、生体適合性の高い「チタン」や「超高分子量ポリエチレン」などの素材の開発により、幅広い年齢層に対応できるようになってきています。

人工股関節置換術は、関節の痛みの原因であるすり減った軟骨と傷んだ骨を取り除いて、金属やプラスチックでできた人工関節に置き換える手術で、痛みの改善が期待できます。人工股関節は、金属製のカップ、骨頭ボール、ステムからできており、カップの内側に軟骨の代わりとなるライナーがはまります。骨頭ボールがライナーにはまることで、滑らかな股関節の動きを再現できます。

普通の切開

普通の切開

MISの切開(前方)

MISの切開(前方)

MISの切開(後方)

MISの切開(後方)

最近では、従来に比べ、より小さな切開で手術を行う「最小侵襲手術法(MIS=さいしょうしんしゅうしゅじゅつほう)」も可能になりました。最小侵襲手術法では、皮膚はもちろん、筋肉や靭帯の損傷も最小限に抑えることができるので、術後の回復が早まり、早期の歩行や社会復帰が望めます。しかし、最少侵襲手術法による人工股関節手術は、全ての方に対応できるものではなく、体格や股関節の損傷の度合いによっても異なります。また、回復期間には個人差があります。

股関節について

「股関節」は、大腿骨の先端にあるボールの形をした大腿骨「骨頭」と、骨盤側で骨頭の受け皿になる深いお椀の形をした「臼蓋」との組み合わせでできた、いわゆる球(きゅう)関節です。

股関節内の2つの骨の表面は、「軟骨」という2~7mm厚の水分の多いクッションの様なもので覆われています。更に股関節は「関節包」という袋に包まれ、その中は「関節液」と呼ばれる液体で満たされています。関節液は、関節を滑らかに動かす潤滑油の役割を果たすと共に、軟骨に酸素や栄養を与えています。

股関節には、普通に歩くだけでも体重の3~4倍の力がかかるといわれています。この力を支えられるよう、股関節は筋肉や腱などで全体を覆われており、安定性を保ったままいろいろな方向に動かすことができます。

股関節の機能を正常に維持するためには、関節の骨に負担をかけすぎないようにしながらも、まわりの筋肉を常に鍛えておくことが非常に大切です。

痛みの原因について

疾患名説 明
変形性股関節症
へんけいせいこかんせつしょう
変形性股関節症は、股関節の軟骨が主に老化などの原因により磨り減り変形するなどして、痛みや機能障害を招く病気です。
この病気は、男女ともに50歳前後~70歳代後半が最も多いと言われています。
股関節を含めたすべての変形性関節症の日本国内における総患者数は、約700万人1と推計され、日本の総人口の約5.5%にあたります。
関節リウマチ
かんせつりうまち
関節リウマチとは、関節包の内側で関節液を分泌している滑膜(かつまく)という組織が何らかの原因で異常に増殖し、骨の新陳代謝のバランスを狂わせる物質を発生するために、関節内の軟骨や骨が破壊されていくという病気です。
この病気は股関節に限らず、全身の関節に現れる特徴があり、多くの場合、手足の指関節などから左右対称に発症していきます。腫れと痛みを伴い、関節が動かしにくくなる症状が起きます。
股関節を含むすべての関節リウマチの日本国内における総患者数は約60万人2(男女比=1:33)と推計され、日本の総人口の約0.5%にあたります。
大腿骨頭壊死
だいたいこつとうえし
大腿骨頭壊死とは股関節特有の病気で、何らかの原因で股関節のボール部分(骨頭)に血液が通わなくなり、骨の組織が死んでしまう(壊死)というものです。
死んでしまった骨の組織は再生されないためにもろくなり、体重によってつぶれてしまい強い痛みを伴います。