診療科のご案内

- MEDICAL -

トップページ > 診療科のご案内

内科

ご挨拶

医療法人 東北海道病院 副院長

赤司 憲治

ピロリ菌検査とピロリ菌除菌療法について

初診の方(初めて東北海道病院を受診される方)



ピロリ菌は胃の粘膜にすみつく悪玉菌です。
ピロリ菌は、胃の粘膜に生息しているらせん形をした悪玉菌で、主に胃や十二指腸などの病気の原因になります。ピロリ菌の感染が続くと感染範囲が「胃の出口」の方から「胃の入口」の方に広がって、慢性胃炎(ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎)がすすみます。この慢性胃炎が、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、萎縮性胃炎、胃がん、さらには全身的な病気などを引き起こすおそれがあることが明らかになってきました。

胃もたれや吐き気、空腹時の痛み、食後の腹痛、食欲不振はピロリ菌のしわざ!?
胃もたれや吐き気、空腹時の痛み、食後の腹痛、食欲不振、これらの症状を、「胃に負担をかけすぎかも」とか「加齢現象かな」とか「単なる胃炎」などと思い込んで放置してはいませんでしょうか。これらの症状が続くとき、慢性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの病気が疑われます。胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の患者さんは、ピロリ菌に感染していることが多く、慢性胃炎の発症の原因や、潰瘍の再発に関係していることが、わかっています。また、このピロリ菌は服薬による「除菌療法」で退治することができますので、一度検査をおすすめいたします。

ほうっておくと、慢性胃炎から萎縮性胃炎…重い病気に発展!?
ピロリ菌が胃の粘膜に感染すると炎症が起こりますが、感染が長く続くと、胃粘膜の感染部位は広がっていき、最終的には胃粘膜全体に広がり「慢性胃炎」となります。また、ピロリ菌感染が胃潰瘍、十二指腸潰瘍、萎縮性胃炎を引き起こし、その一部が胃がんに進行していきます。また、ピロリ菌感染は、お薬による「除菌療法」が成功すると改善します。

(ピロリ菌感染者全員が、必ずしも蒸気の疾患になるわけではありません)


ピロリ菌の検査から除菌まで
ピロリ菌の除菌療法を始めるまえに、まずは除菌療法の対象となる病気があるどうかをか確かめます。内視鏡検査または造影検査で胃潰瘍または十二指腸潰瘍と診断されたり、内視鏡検査で胃炎と診断されてから、検査でピロリ菌に感染しているかどうかを調べます。ピロリ菌の検査には、内視鏡を使う方法と使わない方法があります。
ピロリ菌がいない場合

検査により、ピロリ菌に感染していないと診断された患者さんはI〜Vの元の病気の治療を受けます。

ピロリ菌がいる場合

検査の結果、ピロリ菌に感染している場合は、薬を服用して行う除菌療法を受けます。

ヘリコバクター・ピロリ感染症が疑われる患者さんのうち

  • 内視鏡検査または造影検査で胃潰瘍または十二指腸潰瘍と診断された患者さん
  • 胃MALTリンパ腫*1の患者さん
  • 特発性血少性紫斑病*1の患者さん
  • 早期胃がんに対する内視鏡的治療後(胃)*1の患者さん
  • 内視鏡検査で胃炎と診断された患者さん*2

感染の検査

*3

ピロリ菌に感染しているかどうかを調べます
  • *1 胃MALT:胃の粘膜にあるリンパ組織に発生する、ゆっくりと発育する腫瘍。
    特発性血少板減少性紫斑病:血小板が減少し、出血しやすくなる病気。原則として18歳以上の患者さんが除菌療法の対象。
    早期胃がんに対する内視鏡的治療後胃:早期胃がんを内視鏡で治療した後の胃。
  • *2 除菌療法を受ける方は、必ず内視鏡検査を受けてください。
  • *3 ピロリ菌検査実施2週間前には服用を中止すべき薬剤があります。
  • *4 検査に抗体測定を用いる場合は6ヶ月以上あけてください。
  • *5 すべての治療が終了した後,4週間以上系かしてから行うピロリ菌の検査(除菌できたかどうかの検査)は必ず受けてください。